野池107−釣行記−FishingTrip
野池情報−2008/06/14
気象・野池状況 |
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天候 |
曇り |
最高気温 |
27℃ |
風 |
無風 |
平均水温 |
26℃ |
水質 |
少濁 |
basstank釣行記−2008/06/14−14:30〜18:00
野池106での、お気軽陸っぱり釣行を終え、続いて向かったのは、やはり小規模野池。全周300mほどの小さなフィールドである。
車を走らせ、到着したのは午後2時半。
野池の状況は…目立った変化はないようである。
この野池は、ホームと言ってよいほど通い詰めている場所。 サイズ、魚影ともに文句なしの超お気に入りフィールドである。
本日二つ目の野池。久しぶりの野池ハシゴである。
ここならば、十分な釣果が期待できる。
とりあえず、出航前、護岸沿いに歩きながら、自作ペンシルベイトを放ってみる。
マズメのベタ凪の雰囲気ではないが、今にも出そうな感じである…。
いつ水面が割られるか…ドキドキしながら、ペンシルをドッグウォークさせていく。
私は、出航前のこの時間が一番好きかもしれない。
「お祭りの前夜」という表現が正しいだろうか。これから、水面に浮かび、冒険へ繰り出す前の、この上ないお楽しみタイムである。
出航前の陸っぱり…反応はなくとも、幸せな時間である。
さて…
ペンシルベイトをセットしたロッドをメインに持ち、野池の東側から流すことにした。
水質は少濁り、水温は今シーズン最高の26℃台。
完全にハイシーズン突入である。子バスの群れもそこら中に確認できる。最高の時期に入ってきた。
ペンシルを撃つ角度は、岸と平行。オーバーハングから1mほど離したラインを、ドッグウォークさせ引いてくる。
と、早速のバイトが!
トップでのド派手なバイトである。
しかし、早々のバイトに慌てることなく、しっかりと魚の重みを確認してからアワせる…よっし!
強烈、ナイスサイズだっ!!
時間帯も良い。この一本で、もう今日は満足できるかもしれない…余裕のファイト開始である。
が、バスが突如水面を目指し、突き破る。ライズだ。
瞬間、自作ペンシルが単独で、足元まで飛んでくる。…バレた。
慢心があったのか…いいサイズだったのだが。先ほどの野池と合わせ、本日、ナイスサイズ二本目のバラシ。
自分の中で、その状況を理解、そして、整理しようとしても上手くまとまらない。…とにかく、悔しい。
いやいや、心を折るにはまだ早い。気持ちを切り替え、同じパターンでペンシルベイトを放っていく。
…バスの活性は、相当高い。再び出てくれるはずだ。
バスのボイルは確認できないが、本日の状況の良さを伺わせる立ち上がりだった。
…よく話題にされる内容だが、「トップでしか獲れないバスがいる」というものがある。
プラグ、ワーム類で何をやってもダメなのに、トップならば出た。
クリアレイクでは一般的に理解されていることだが、これは、普通の野池においても同じことが言えると私は考えている。たとえ水質がマッディだったとしても…。
水中を泳ぐルアー、水底を這うルアー、どちらもそのシルエットは水の中で、バスの目にはっきりと映っているだろう。クリアレイクでは尚更であるが、野池でも同じことが言える。
バスの目を騙す…水中において、それは非常に困難なことなのかもしれない。
では、水面を騒がすルアーならばどうだろう。
トップウォーターの大きな利点として、その正体を見破られ難いというものがある。
トップウォーター系の特徴として、バスがトップを狙う際は、必ずルアーを見上げる形になる。したがって、ルアーの全貌をバスが確認するには難しい。そのような状況の中で、バスはバイトか否か、究極の判断を求められることになる。
さらに、水面を泳がせれば、その残る波紋が、疑似餌のカモフラージュを助ける大きな要素にもなる。
また、アクション時に発生する水の炸裂音も、ベイトのフィーディングサウンドと重なる。その音と残る水の波紋は、ルアーのテリトリー外にいるバスへも、強烈なアピール要素となる。
他種のルアーには無い強みが、トップウォーター系にはある。その強みが効く場面は、クリアレイクに限られたことではない。
トップに向く季節は確かにある。しかし、スレている、ハイプレッシャーなフィールドでこそ、その真価が問われるのではないだろうか。
…よっし!!とりあえず、一本。
サイズは寂しいが、嬉しい一本目である。
このような子バスのバイトの特徴としては、「ポーズ中にバイト」というものである。
その様子は、決して激しいものではないが、バス釣りを楽しむには十分な光景である。
まだまだ、トップで出そうである。引き続き、ペンシルベイトを撃って行くことにした。
…結果、バイトが途絶えない。最高のトップタイムである。
しかし、どうしてもランディングまで持ち込めない。フッキングまで至るのだが…。
この日、一体何本のグッドサイズをバラしただろう…いいサイズのバスほど、ライズ&ヘッドシェイクで逃げていく。
フックサイズやアワセ方をいろいろと変更、工夫してみても結果は同じである。
考えられる理由は…このフィールドのバスの、身体的特徴である。
実はこの野池のバス、その口の大きさが極端に小さいのである。50cmUPのサイズをしても、拳は到底入りそうにない小ささなのである。
口の大きさが極端に不足するため、フックが口の中へ入りきらず…特に、トリプルフックなどは、その外側へ掛かるだけという状況が多発しているように感じる。
真相は定かではないが、この場所でのバラシ超多発は、ある程度の覚悟が必要である。
そして、数え切れないほどのブレイクを乗り越え…ようやく、納得サイズがヒットする!
40cmジャストといったところか。この野池のアベレージである。
しかし、その口は、他のフィールドにおけるバスと比べると…やはり小ぶりである。
口を掴む親指も小さく見える。
それでも、フッキングの様子は完璧。堅い層の奥へフッキングしている。 その様子が納得できるものであれば、やはりバレない。
こればかりは練習あるのみである。
トリプルフックを、バスの口の内側へ掛ける。
その神業を意識して出来るようになれば、さらなるレベルアップが望めるだろう。難しいが…やってやる!
引き続き、ペンシルを撃っていく。
しかし、相変わらずバイトは途絶えないものの…ランディングまで持ち込めない。
いいサイズほど、意志を持ったかのように逃亡していく。
…くやしい。いったい何本、逃せばよいのか…。自己嫌悪に陥る。
癒しの一時を得に来たはずが、日常生活よりも強いストレスを感じるハメになろうとは…。自身の力量不足を、強く恨む。
はぁ…。
このままでは、来週の仕事を乗り越えられるかどうか…。
自暴自棄になるのを何とか抑えつつ、ルアーチェンジ。テキサスリグである。
このバラシ超連発の中、なんとかグッドサイズを手にする手段として真っ先に頭に浮かんだのは…シングルフック。
底の岩に当てながらシンカーを小魚に見立て、それを追うフィッシュイーターを演出させる狙いである。
基本は、ズル引き。底の障害物に当たった時は、瞬間的なポーズ。そして、ロッドを煽りながら外す。
その後は、カーブフォールさせる。
これにより、障害物から外れたシンカーは、ワームから離れフォールしていく。そして、そのシンカーを追従しながらワームも落ちていく。
その様は、まるで小魚を追う無防備な「エサ」である。ブラックバスにとっては、極めて魅力的な光景であろう。
私の中で、野池攻略のテッパンパターンである。
しばらく、岩盤底を中心に探ってみる。
…
しかし、反応は少ない。
今日は、やはり表層が熱いのか…。すぐに、ルアーを表層系に戻す。すると…
あっさりと追加。…それにしてもなぜ、このサイズで、綺麗にフックが内側奥へ入る??頭が混乱するが、間違いない。今日はトップの日!決まりである。
…だが、本当にここまでだった。
この後、再びハマってしまい、バラシタイムに突入してしまう。やはり、バラすのは、グッドサイズばかり。
その数は、釣行人生、最低記録である。間違いなくこの日、日本で最も多くのグッドサイズをバラした人間だったことだろう。
もう…いい。
投げやりになった私は、思わぬリグを手にする。
それは…。
ノーシンカー&ワッキーである。
セットするのは、カットテールならびに3インチヤマセンコー。…どうつっ込まれても、もう私の耳には届かない。
結果…爆釣である。
しかし、ヒットサイズはどれも20cm前後。寂しいサイズだが、反応のある内は楽しいものである。途中、グッドサイズが数回ヒットしたが、やはり、ブレイク。
なぜ?…もういい。本当に、もういい。
今日の運勢は、絶対に最下位だな…変な合理化を頭の中で巡らせながら、何とか悔しさを誤魔化す。
…もういいです。背中を丸め、帰港することにした。
…気休めに、ビッグベイトでもトローリングしながら帰ろうか。 完全にモチベーションは失っていた。
帰り際、キャストするロッドはミディアムのベイトロッド。 ラインはナイロン10lb、ルアーは…
シャロークランク。自作クランクベイトである。何と諦めの悪い。
トップで遊んでいた訳ではないのだが。ただ私は、バスに出会いたいだけなのに…。
本日のパターンは、バスが表層を意識していると判断して間違いない。トップを捉えきれないのなら、その下を泳がしてやる。ゆっくりと。
元々、魚を捕食することが下手なバス。このフィールドのおちょぼ口バスならば、なおさらだろう。
しかし、このルアー、アクションならどうだ!…港近くのカバーへ自作クランクを撃ち込む。
…カバーから2mほどリトリーブ。
シャロークランクは、水面直下50cmほど。そのキビキビと泳ぐ姿は、目でも確認できる。
と、突如大きなバスが、クランクを襲う。ヒラ打つ体はしっかりと目視できるもの。その光景は、迫力満点である。
よっし!!…後は、バラさないように慎重に。
妙に落ち着いていたことは覚えているが、気づけば夢中でその下アゴを掴んでいた。
よっっっしゃああ!!
一体、このサイズを何本バラしたことか。10本以上は見失った。 やっと、やっと、やっと出会えた…土曜の夕刻、感動の一本である。
大きな喜びの後に押し寄せる、大きな安堵感。…ふぅ、よかった。
45cm級と言えども、やはりその口は小さい。
今回、フックは辛うじて二つとも掛かっているが、もう少し外側ならば外れてもおかしくない状況である。
…ありがとう。
この一本、この喜びのためのバラシ連発だったのだろうか…。
自分の実力以外のものを信じずにはいられない一本だった。今シーズン、最も記憶に残る一本だった。
厳しい釣りを経験するほど、見えてくるものも多い。
今回の釣行では、失う感情もあったが、多くのものを得た気がする。
バス釣りへの上達のヒントを、掴んだような気がする。
…夕刻、傾いた陽を浴びながら、片付けをする。
さて、来週もいい仕事ができそうだ!
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