野池102−釣行記−FishingTrip
野池情報−2008/05/17
気象・野池状況 |
|
天候 |
快晴 |
最高気温 |
24℃ |
風 |
弱風 |
平均水温 |
21℃ |
水質 |
強濁 |
basstank釣行記−2008/05/17−11:00〜16:30
本日、向かったのは中規模リザーバー。私にとっては、初のフィールドである。
全周は10kmほどだろうか。広大なエリアが広がっている。
ここは、山地に程近く、他県からも多くのアングラーが訪れる大人気フィールドである。
この日も、陸っぱりの方や、フローターの方、ボートの方で賑っていた。
フィールドの状況は、満水、水質マッディ、水温20.5℃。
今年、とうとう水温20℃超えを果たしたようだ。そろそろ夏パターン突入か…トップもおもしろい時期になってきた。
さて、広大なフィールドを前に、手にするルアーは…クランクベイト。 ネオンカラーの深度2.5mのものである。
このフィールドの地形の印象は、オーソドックスなもの。所々、急激な落ち込みがあるくらいで、岸際のほとんどは緩やかな傾斜を形成している。
カバーも、非常に理想的な雰囲気である。
さすが大人気フィールド、バスの匂いが濃い。釣れそうである。
とりあえず、クランクベイトをカバーへ撃ち込み、手早く探っていく。
水温21℃、ポストシーズンは過ぎた頃か。産卵後、回復したバスが元気良くベイトを追っていることだろう。1秒に2巻き程のテンポで巻いていく。
…
しかし、しばらくクランクを撃つが反応がない。一度、渓流魚と思われる魚影のチェイスを確認したが、反応はそれのみ。
浅いカバーには、バスは付いていないのだろうか…。このフィールドは、未だにポストシーズンを引きずっているのだろうか。元気を取り戻した回遊バスがいてもおかしくないはずだが。
ここで、ルアーチェンジ。教科書どおり、スピナーベイトである。
信頼のDゾーン、トレーラーフックには赤針をセットしている。
私の場合、トレーラーフックのカラーは、ヘッドやスカート部分が白色系の場合は赤針、チャート系や黒色系の場合は黒針、という使い分けをしている。
バイトカラーの赤。渓流魚との相性も考え、より可能性の高いものを選択した。
攻める水深を少し落とし、広範囲にアピールしていく。
しかし、広い…。
見渡す限り、山と湖面しか見えない。上流部へ向かいながら、北側を撃って行くが、なかなか先は遠そうである。
そろそろ一本がほしい頃だが…リトリーブの速度を変えたり、潜行深度を変えたり、アクションを加えたり…様々なことを試みるが、反応がない。
本当にどうしたのだろうか…子バスの泳ぐ姿は確認できるのだが…。フィールド全体がスレているのだろうか。
時間だけがゆっくりと流れていく。
休日にバス釣り、釣れなくても楽しいか…。幸せか。
でも、できれば一本、早く大人気フィールドのバスに出会いたい。
悩んだ時は、これ。
久しぶりのテキサスリグ。思いつく限り、私にとっての最終兵器である。
このフィールドに多く確認できる倒木、立木、そして、点在するブッシュ奥へリグを撃ち込んでいく作戦である。
短い移動距離で魅せるリグ、障害物回避能力の高いリグとして、最も信頼のあるリグである。スレバスにも当然強い。
ピッチングで、眼に入る怪しいポイント全てへ、リグを送り込んでいく。
立木などの縦ストラクチャー付近では垂直にフォール、倒木エリアでは、倒木の角度に合わせカーブさせながら落としていく。困った時こそ、基本に忠実に。
フォール中のバイトにも反応するため、全神経をライン、グリップに集中させる。
アクションも両手でロッドを支えながら行う。
さあ、来い!!
…
今日は、まさかのボウズか…。
全くダメである。
途中、バイトを得るものの、サイズは30cm弱。全くやる気のないファイトの結果、ブレイク。完全にモチベーションが失われてしまった。
スポーニングのタイミングを読み違えているのだろうか。それでも、エリアにより、産卵のタイミングは異なるだろう。フィールド全体がポストシーズン真っ只中というのは、考えづらい。しかし、この時間までそれらしいバスとは出会えていないことも事実である。
難しい。…さすが、メジャーリザーバー。一筋縄ではいかないか。
ゴソゴソ、タックルケースの中を見る。と、キラリと光る、あるルアーが…。
エバーグリーン、エスフラット。S字系ルアーである。
もう何でも来い…という訳ではない。理由はある。
テキサスリグでのカバー撃ち惨敗の結果、どうやらカバーに付いているバスは少ないようである。
深く沈んだバスへのアピールのため、表層を意識したバスへのアピールも含め、ゆっくりと大きく引けるS字系を選択した。
そのアクションは、ただ巻きである。エスフラットは、大きなS字を描きながら、悠々と泳ぐ。
今にも出そうなその泳ぎに魅了される。…出そう。
リトリーブの速度を変化させれば、イレギュラーなヒラ打ちに近いアクションを起こし、フォールさせれば様々な水深へ対応させることができる。
シンプルな一撃必殺ルアーに見えるが、非常に応用が効くルアーでもある。
…
しかし、やはりこのフィールドはそれ程甘くない。あまりの無反応さに、心が折れそうになる。
集中力を持続するため、様々な状況を想定し対応するため、ルアーチェンジを怠らず、バスの居所を探っていく。
ここで選択するのは…ビッグベイト!メガバス製のIT-jackである。
私がルアーチェンジするタイミングとしては、ポイント、バスの状況に合わせて変えていくという他にもう一つある。
それは、ここには必ずバスが付いているだろう、このルアーなら必ず喰うはずだ、このアクションでこのタイミングでバイトするはずだ…など、自分の信じるシチュエーションにも関わらず、全く反応がなかったときだ。
しかもそれが連続して起こった場合は、必ずルアーチェンジするようにしている。反応がないまま同じルアーを投げ続けていると、バイトチャンスを失う他に、集中力も失ってしまうからである。
今回のビッグベイトも同じである。このブレイクラインにもしバスがいたなら、この角度でルアーを通せば、必ず反応があるはずだ…ことごとく裏切られていた。
その失いかけたモチベーションを回復させるには…ビッグベイト!これしかない。
また、体力を奪われているバスにとって、大きく、スローに動く物体は非常に魅力的に映るだろう。手っ取り早くお腹を満たしてくれる食事でもある。
IT-jackならば、S字系ルアーよりも移動距離を少なくしつつ、細かいアクションも可能である。
さあ、出て来いっ。
…
そして程なく、ドラマは起こる。
それは、完全にノーフィッシュを覚悟していた帰り際だった。
リザーバーの一番深いバックウォーターまで行った後、肩を落としながら戻っていた。
…中流部、ふと気になる枯れたブッシュ帯を確認。
もしかしたら…。
全開のエレキ、ペダルから足を離す。
静かに、リールのクラッチを切る。
そして、重量感のあるビッグベイトを、ブッシュ際にそっと落とす。
着水直後から、速めのリトリーブを始める。ただ巻きである。
…ダメか。
岸から足元まで20m、ちょうど中間辺りまで引いた時だった。
諦めかけた瞬間、巨大なバスのチェイスを目撃する。その位置は、水面下50cmを泳ぐルアーのすぐ背後。
嬉しさと驚きと緊張が同時に押し寄せ、思わずリールを巻く手が止まってしまう。…しまったか。
その行為を強く後悔したかどうかははっきりと覚えていないが、直後、バスが大きく口を開き、ヒラ打つ。
バイトだっ!!
ロッドからバイトの感覚は伝わってこない。ルアーを大きく喰い上げたのだろう。素早く巻きアワセを入れる。
十分な食糧を捉え、満足気なブラックバス。しかし、それは束の間だった。
すぐに異常を察知し、激しく身を捻る。強烈に。
のった!!よっし。
だが、その喜びも畏怖へと変わる。何と凄まじい引きだろうか。 ブラックバスが、必死の抵抗を見せる。
激しいライズ。雄大なジャンプに見惚れるが、フッキングの様子は見逃さない。
完璧。両フックともガッチリ刺さっている様である。それでも、緊張は解けないが…。
時折ドラグはギュッ、ギュッと出ていくが、力で強引に寄せる。
そして、足元で暴れるバスを押さえ込み、下アゴに刺さったフックに苦戦しながらも、何とか口を掴む。
55cmUP!!…!!!!!、やった!!
今シーズンの最大魚、初フィールド、ビッグベイトにてキャッチである。
アフターから回復した個体だろうか…少し痩せ気味だが、お腹はなかなかしっかりしている。
おしり部分も赤く盛り上がっている。もしかしたら、2回目の産卵を控えているバスかもしれない。
「本当にありがとう」
別れを惜しみつつ、丁重にリリースする。
ふぅ。…最高に楽しい!!
状況をようやく理解すると、深い喜びがこみ上げてくる。
でかルアーで、でかバス。バス釣りの醍醐味、再確認である。
そして、新たなフィールドで難しい条件に挑む。過酷な状況で手にするバスほど、喜びも大きい。
いつもより多めに、フィールドのゴミ拾いをし、帰路に着く。
自然からの最高のプレゼントに、感謝である。
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