野池109−釣行記−FishingTrip
野池情報−2008/06/25
気象・野池状況 |
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天候 |
曇り時々晴れ |
最高気温 |
27℃ |
風 |
弱風 |
平均水温 |
26℃ |
水質 |
中濁 |
basstank釣行記−2008/06/25−8:00〜16:00
本日やってきたのは、小規模ダム湖。久しぶりの丸一日釣行である。
午前8時。朝一とは言えない時間にフィールドへ到着した。
状況は…まずい。
かなり減水しているようだ。3m〜4mほどの減水だろうか…水面はオーバーハングから遠く離れている。これはちょっと厳しいぞ…。
時刻はまだ早い。どうする?条件の良いフィールドへ移動するか…。
んー…困った。
移動するかどうか…悩みながら、岸際を歩いてみる。やはり…濁りも強いな。
そして、港近くの流れ込み。注意深く観察してみる。と…
おっ!ボイル!!
迷いが吹き飛ぶ。…その光景を見た瞬間、出航の準備へ駆け出していた。
…午前8時45分。大減水、マッディダム湖へ挑む、丸一日釣行の開始である。
さっそく露わになった岩壁が目に入ってくる。さて…何から撃って行くか。
と言いつつ、放つルアーは決めていた。先日から撃っているハドルトラウト8インチである。
『ブンッ』
先日に確認済みだが、改めて思い知らされるその重量感。…しかし、そのアクションには見惚れてしまう。本当に、今にもモンスターが襲ってきそうな雰囲気だ。
『ブンッ』
トレースする水深は50cm〜1m。この水質でも、その存在を目視できるほどのところを泳がせていく。テンポはファーストリトリーブ。一秒に3巻きほどだろうか。
そして、ハドルトラウトを撃ちながら、上流へ向かうと…
…垂直コンクリートストラクチャーが目に入ってきた。
ここでの選択は、ラバージグ。
トレーラーはおなじみ、バイズクロー。ジグは、デプスのシリコンラバー、1/2ozである。
ピッチングで、ストラクチャーの裏へ撃ち込み、フリーフォール。
風はない。
ラインの送り込まれる様子にも注意しながら、バイトを待つ。
着底後、しばらくポーズ。そして、跳ね上げていく。
…。
出ないか。さっそくのバイトを期待したのだが…。
続いて、このダムのバックウォーターへ。
こちらも減水の影響で、普段は見えない風景が広がっている。
水深は1m以深と、非常に浅いエリアだ。…岸際へ目を向けると、サスペンドバスやボイルが確認できる。
とてもいい雰囲気。
ここでは、ペンシルベイトを放ってみる。自作、タイガーチャートのものである。
さっそく、ボイルのあったエリアを中心にドッグウォークさせる。
…さぁ、出ろっ!
ペンシルベイトが軽快に水面を賑わす。…が、出ない。
んー、難しいな。もっと簡単に出るかと思っていたが…。やはり、人気フィールド。バスがスレているのだろうか。それとも、見当違いなことをやっているのか。
…バイトがないまま時間だけが過ぎていく。
バス、ギル、ヘラ、至る所で泳ぐ姿が確認できる。生体反応は非常に濃いのだが。
その後Uターンし、中流域まで戻ることにした。
ミノー、バイブレーション…いろいろなパターンを試してみるが、バイトはない。
減水フィールドに効果的なものを…。いろいろ引き出しを探ってみる。
!!…久しぶりのノーシンカージャバロンのスイミングも試みる…が、全く反応がない。
完全に打つ手を失った。…フィールド選びを、やはり間違えたのだろうか…。
…気づけば、時刻は午後1時を過ぎていた。
車に戻り、昼食を取る。
おにぎりを口にしながら、顔を上げる。
…日照りが続いているのかと心配させるような湖面が広がっている。
さらに顔を上げると…緑、そして、空。
釣れなくてもいいか。
心癒してくれる風景が広がっている。
さぁ!!
気を取り直し、午後の部、開始である!
バスの魚影は濃い。しかし、ここまでバイトがない。このフィールドは、他のバサーにかなり撃たれ、さらに減水ということから、相当なハイプレッシャーな状況に置かれていると予想される。
…
なんとか一本!ここは手堅く、タンクリグか…。
今回セットするタンクリグは、2008年度版、新タンクリグである(このリグの様子は、ここではっきりと明記できないが、釣果の信頼性が確定次第、後日紹介したい。)。
午前中と同じく、上流へまず向かう。
そして、中流と上流の間に、一際目立つ大岩。
この岩は、フィールドで数少ない「カバー」の役目をしている。…午前中は出なかったが、新タンクリグならば…。
岩の下へ滑り込ませるように、リグを撃ち込む。…完璧。
フォール、そして、着底を待つ。
…
と、突如、ラインが不自然にラインが走り出す。
バイトだっ!!…待望のバイトだっ!!
そして、糸フケをとりつつ、ロッドに重みを乗せる。…よっし、ノった!
…いいサイズ!!
後、怖いのはバラシだけ。落ち着いて、寄せる。…『ギューッ』
ドラグだけが忙しく稼動している…逃すかっ!!
直後、バスが水面を目指す…が、ロッドを下げ、それを妨げる。
よし…落ち着いて。自分に言い聞かせながら、バスを丁寧に寄せる。…絶対に逃すな。
…!!
これはでかいっ!
足元でそのサイズを確かめる。…いいサイズ。…絶対にバラすな。
『ババシャッ!!』
瞬間、バスが水面を割る…と同時に襲ってくる大きな空白。
重みが…消えた。
…バレた。
…
「大丈夫、また反応はある」
すぐに頭を切り替えようとする。…が、無理なことだった。
?????…なぜ、この状況で外れる?????なぜ、いいサイズほどバレる?????
単純に力量が足りないのか。それとも他の要因でもあるのか…。ゴミ拾いが足りないのか…。
頭の中で、いろいろと合理化の策を講じるが…無理である。必死に自分を慰めるが…無理である。
はぁ…残念である。…悔しい…切ない…。痛恨のバラシであった。
その後結局、陸っぱりスペースの多い上流域には早めに見切りをつけ、中流、下流をメインに釣りを組み立てる。
完全に集中力を失った後、撃っていくのは…
ハドルストン、ハドルトラウト8インチ!
決して、投げやりになったわけではない。
どのフィールドにおいてもブラックバスは、今まで見たことのないルアーには極端な反応を見せる。…このフィールドのバスは、未だこのようなルアーと出会ったことはないだろう。
ここのベイトフィッシュに渓流魚がいるはずもないが…巨大スイムベイトのサーチ能力と、ビッグバス捕獲能力に…午後の釣行を懸けることにした。
岸際、水深1mほどのラインをトレースしていく。
『ブンッ』
血を持たない疑似餌に生命感を宿すよう、丁寧に泳がしていく。
…
反応のないまま…最下流まで流し続ける。
太いテールを左右させながら近寄ってくるハドルトラウト…。すでに見慣れた光景となってしまった。
…
…!!
そして、ダムサイト付近。ここで待望のチェイスが!!
回収直前のスイムベイトに、良型のバスがチェイスしてきたのである。
その光景に、思わず手を止めてしまう…「スッ」…しまった。
ルアーに見切りをつけたのか、そのバスはすぐに姿を消した。
…残念。…だけど、嬉しい。…バスが、この巨大スイムベイトに反応を示してくれた!! そのことが、単純に嬉しかった。
これは期待できる。
スイムベイトでのパターンもアリだな…。急に希望が出てきた。
この後、しばらくハドルトラウトで探ってみる…が、そう簡単にはやはり反応は得られない。
苦し紛れに、5-3/4インチカットテールをセットした新タンクリグを放ってみる。
このワームサイズを選択した理由はある。それは、先ほどのチェイスを確認したからである。
この水質、そして先ほどのチェイス。
ワームサイズが大きくとも、絶対有利なはずだ…水中に大きくアピールするサイズ、バスを誘惑するサイズ…この大きさは間違ってないはずだ。
…
そして、同じくダムサイト付近。
水面に迫り出す大岩。
いかにもといった雰囲気である。
この大岩の下へ、そっとタンクリグを流し込む…静かにフォール。
水深3mといったところだろうか。ラインが次々に滑り込んでいく。
そして、ラインの動きが止まる。…着底。
すぐにベールを戻し、ゆっくりと巻き始める。
…ん?少し重いような…。と、感じた瞬間!
『グングンッ』
バイトだっ!!はっきりとした引っ張りを感じつつ、大きくアワせる…。
よっし。…さて、戦いはこれからである。
先日からのブレイク連発。ここで絶対に終わらせなければならない。
周囲を確認する。
…よっし、やり取りに支障のあるストラクチャーはない。ゆっくりと時間を懸けて、落ち着いてファイトしよう。
楽しいという感覚ではなかった。絶対に獲る…好戦的な感情に近かっただろうか。
ハンドルを回しつつも、機械音とともに出て行くラインに苛立つ。…ドラグを少し締める。
『ギューッ』
瞬間、バスが猛烈なダッシュを見せる。…慌ててロッドを水中へ追従させるが、ラインが切れんばかりの悲鳴を上げているのがグリップ部分から伝わってくる。
『ギッ』
バスの走りに耐えながら、ドラグを元の強さに戻す。…危なかった。
そして、こちらの攻勢、バスの攻勢が入り乱れる時間が続く。
しかし、バスとの距離は確実に縮まっていく。魚影を確認すると…いいサイズ!
ロッドを置き、慎重にラインを手繰る。その間も、バスは諦めることなく逃亡を図る。
が、その力に逆らうことなくラインを出し、バスを次第に弱らせていく。
ラインを伝いながら、バスの下アゴに手を伸ばし…そして、掴む!
ふぅ。この瞬間、バスとの激闘は終わる。
…!!やった!!
嬉しさが込み上げてくる。…本当に嬉しい。そして、楽しい。
サイズは、このフィールドのアベレージ。しかし、それでも、これほど嬉しい一本とはなかなか出会えることはない。
今までのバラシも、この一本のための演出だったのだろうか。
この感動を得るためには、いくつものブレイクを乗り越えなければならないのだろうか…。
それにしても…よかった。
傷つきながらも、一本の喜びを得るためにフィールドへ出る。
釣りは、なかなか覚悟と勇気がいることなのかもしれない。
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