野池118−釣行記−FishingTrip
野池情報−2008/08/15
気象・野池状況 |
|
天候 |
晴れ |
最高気温 |
37℃ |
風 |
弱風 |
平均水温 |
31℃ |
水質 |
少濁 |
basstank釣行記−2008/08/15−6:30〜14:00
海水浴、海釣り、川釣り、親戚の集い、お墓参り。
お盆休みを頂いて数日…ようやく、本来のフィールドへ訪れることができた。
野池ブラックバス釣行!
時刻は朝の6時半。決して早いという時間でもないが、期待を抱かずにはいられない。…先行者はなし。野池の状態は、相変わらずの減水傾向。
薄霧の残る湖面へ一人出航する。
…やはり、出遅れたか。
涼しい船旅を楽しんだのも束の間、すぐに真夏の日差しが起き出し、体感温度も時間を横軸にし指数関数のように上がっていく。
「暑い…」
さっそく日が当たり出したため…まずは、フロリダリグでサーチしていく。
コントラストの幅がほとんどない岸際へ落としながら、底とシンカーの会話を楽しむ。
「今日は楽しめればいいか…」そんな軽い気持ちでロッドを振り、バスの出現を待っていた。
ここは、ホームの野池。…フィールドの癖は、ほとんど把握しているつもりだ。
多くの釣行を重ねることで得られたデータと経験。今回の釣行でもきっと役立ってくれるだろう。
…午前7時過ぎ、完全に日が差し始めた。ここまで、全く反応は得られていない。
サイトで魚影を確認できるか少し周ってみるが、普段より濁りも強いため視界に入ってくるバスは少ない。
それらを狙ったとしても、フロリダでは動きが機敏すぎるのか、決して口を使おうとはしない。シンカー重量を変更しても、ライトリグを撃っても、結果は同じ。
まいったな…。フロリダで、すぐに一本は獲れると思っていたのだが…。
ここで、テキサスリグに変更。シルエットも大幅に変更することにした。 シンカーとビーズによるサウンド効果も期待できる。この水なら効果的に作用してくれるだろう。
垂直岩盤も多いロケーション。1/2ozのシンカーを搭載し、手早く底を、短い距離でゆっくりと誘っていく。
基本アクションは、ロングポーズ。ほとんど動かすことはない。
20秒ほどの放置から、軽くリフト。そして、放置。延々と繰り返す作業である。
『ゴツッ…』
岩の感触を理解しながら、その時を待つ。
…
…が、反応は無い。「相当タフだな…」強がりつつも、今日の釣果は絶望的だった。
タンクリグも試してみる。
各パターンとも、ラトルを挿入し万全を期す。…セコリグですら、このフィールドでは歯が立ちそうにないが。
とにかく、これで出てくれなければ状況はさらに厳しくなってくる。
釣行開始時のお気軽な雰囲気は消え去っていた。
…本気で獲ってやる。
キャストとアクションを素早く繰り返しながらも、その行為の一つひとつに全神経を集中させ、丁寧にロッドを握りながら感覚を研ぎ澄ましていく。
着水場所、
着水音、
フォール中のライン、
フォールの角度、
着底後のアクション始動タイミング…
今まで培ってきたものをフル稼働し、バイトを待つ。
…しかし、バイトはない。
不味い…打つ手を失った訳ではないのだが…。流れる汗を拭く。この時間、この天気、この状況、「まさかのボウズか?」
思わず、最悪の結果を受け入れる準備をしてしまう。…いやいや。
まだまだ、やっていない釣りがあるだろう?…自分に言い聞かせる。
ここには、倒木エリアや倒枝エリアもある。それらをジグで探りきったか?ミノーを投げた押したか?…いや。未だである。
このフィールドのバスのメインベイトは、魚類以外に「ザリガニ」も入る。実際、中〜下流域では、15cmほどの大きなザリガニを多数確認できる。
ラバージグで枝を舐めれば、バスとの出会いもあるかもしれない。それとも、水中へ突き刺さる木々を縫いながら泳ぐ小魚、あるいは砂地で思わぬ極上ベイトとの遭遇を、待っているバスもいるかもしれない。
…いつもの様に、都合のいい合理化を頭の中で完了させ、無理やりテンションを上げていく。
「夏休みなんだから…」
焦がされる肌に申し訳なく思いながらも、日の当たるエリアも含め、ストラクチャーのあるポイントへ隅々までジグを送り込んでいく。
そのアクションは基本的なもの。リフト&フォール&ポーズを繰り返しながら、水中の幹や枝を利用し、バイトチャンスを与える。
「水中でのちょうちん釣り」をイメージすれば良いだろうか…とにかく、決して素早いアクションではない。ゆっくりと、底でのロングポーズも含め甲殻類を演出していく。
ラバージグ用タックルを持ち、無心でフィールドを巡る。
…
と、ある一つのストラクチャーが目に留まる。…真新しい倒木だ…。
最近倒れてしまったのだろう、葉の色もまだ緑を残している。…減水の中、唯一「カバー」の役目を果たしているようだ。
最も大きな流れ込み付近。減水のため、水は全く動いていないが、ここは一本狙えるだろう。
周囲とは明らかに状況が異なるポイント。…カバーを見つけるのに非常に苦労するこのフィールドで、はっきりとした「日陰」が生まれている。
いるっ。…直感であり、理論である。
葉の中へ、タンクリグを撃ちこむ。
『コンコンッ!!』
ほぼ、着水と同時の反応。…バイトだっ!!
ラインはフロロ4lb。カバーから引き出すように、大きく煽ってアワせる。
よっし!…後は、ゆっくりと寄せるだけ。引きは強くないが、ようやくの一本。逃すわけにはいかない。
…。
おっ…まぁ…いいバスである。外敵から身を隠すために居たのか、単純に日光を避けていたのか、カバーで餌を待っていたのか…。
突然現われたタンクリグに思わず口を使ってしまったようだ。
ふぅ…よかった。何とか一本、手にすることができた。
が、万人が全て「イエス」と答えるようなポイント。…獲った価値はほとんどない。
嬉しさ半分、次のエリアへと移動していく。
ここから使用するのは…ジャッカル製「モンスターダーツホッグ」、7.5インチ!
誰もが物怖じするそのサイズ…そして、ほとんどネタかと思うほどの圧倒的ボリューム。購入しようとする時も、慣れるまでは勇気がいる。
…しかし、これほど夢を与えてくれるワームはない。
どんなモンスターが現われてくれるのか…そのドキドキとワクワク感は、決して他のワームでは得られないもの。
釣りをしていて楽しい。…そう思えるワームは数少ないものである。
モンスターダーツホッグはその中でも、群を抜いた楽しみを与えてくれる。
また、この水質。そのシルエットとボリューム感は、必ずバスにとって魅力的に映る瞬間があるはずである。
…相変わらず岸際の風景に大きな変化はないが、ロッドを握る手の責任は、先ほどと比較にならないくらい大きくなっている。
来い…。
タックル構成は、ヘビーロッド、フロロ20lb、シンカー1/2oz、フックは…7/0。
これで楽しくないはずはない。いつ攻撃されるかもわからない…最高レベルの厳戒態勢でキャストを繰り返す。
時折、5m以上の水深へも到達させる。シャローからディープ。ディープのライン。…バスが潜んでいるであろうコース、バスがバイトしてくるであろうコースを選び、モンスターダーツホッグをキャストしていく。もちろん、水の動きも意識して…。
…。
時刻は、正午を過ぎていた。
求めるバイトは…ない。
バックウォーターの一つ、西側の最奥部で小さなボイルを発見。
やはりここも水は悪く、サイズは期待できそうにないが…少し気分転換しようと、タンクリグを握る。
すると…
この日、2本目をキャッチ。嬉しいという感情もあったかもしれないが…小さい。
もう、どうにでもしてくれ…。この酷暑の中、頭の中も朦朧としてきた。
暑い…小さい…。
今日はこれで精一杯なのか…。諦めるしかないのか…。
いやそれでもよく頑張った方か…。
自問自答しながら、タックルケースを探る。
イマカツ製「バクラトスイマー」。先ほどのモンスターダーツホッグに比べると、かなりサイズダウンしたように感じるが、それでもその存在感には圧倒される。
「水の動きのあるところで、底を叩くか…」
完全に行き詰った私には、もうこれくらいしか頭に浮かばなかった。
…最後の懸けである。
バックウォーターから戻りつつ、底付近を中心にバクラトスイマーを泳がしていく。
そして、反応のないまま…中流域。
流れは最も当たっていると思われるエリア。しかも、良い雰囲気で岩がバラついている。
過去にも多くの実績のあるポイントである。普段は多くのレイダウンにより保護されている場所。
今回は減水のため露わになっているが…この状況は、やはり良い。
そして、起死回生の一本は、ここでようやく現われる…。
それは…岸とほぼ平行にキャスト。岸からは3mほど離れた座標だろうか…少し深めのところへ着水した時だった。
間も無く着底。…ここまで、バイトはない。
来い…。
『ゴツッ!ゴツッ!』
かなり重量感のある底打ちの感触が、ラインを通じロッドへ伝わってくる。
『ゴツッ!…ゴツッ!』
リトリーブの速さは、一秒に2巻き程。…標準的な速さであろうか。ジグヘッドスイマーは、時折底を離れては、岩へと頭をぶつける。
…ダメか。綺麗なままのバクラトスイマーが水面へ顔を出す。
二投目、全く同じコースを泳がす。
『ゴツッ!ゴツッ!』
先ほどと同じ感触だが…リールを巻きながら、この感触とバイトを見分けるのはなかなか難しいな…。
…!!
…ロッドを持つ手へ、さらに集中力を増していた時だった。
『ガツンッ!!』
大きくディップが叩かれる!!…喰った!!
リトリーブし、底を捉えていても全く関係なかった。底を打つ感覚など、遥か凌駕する強烈なバイト。…ロッドを下げ、臨戦態勢に入るには十分過ぎるアタリだった。
『ガッ!!』
ロッドの弾力をフルに活かし、渾身のアワセを繰り出す。
「重っ!」
一瞬、根がかったかというほどの反動がロッドを支配する。
『グンッ!!グンッ!!』
凄まじい引き…。思わずロッドが水中へ引きずり込まれそうになる…楽しい。
午後1時半。晩夏の真昼間に、まさかこんな出会いが待っていようとは…
一向に大人しくなる気配はない。一気にブッコ抜けなくはないタックル構成だが…。
フックが丸見え…筋一本か。フッキングの様子を見て、落ち着いて処理することにする。
だが、一瞬大人しくなったバスは、恐ろしいまでに素直に下アゴを突き出した。…すっと、私の親指が伸びる。…終わった。
やった!!傷も全くない。コンディション、色…文句なしの50cm!
これまた…このようなバスに出会えるから、再びフィールドへ出てしまうのである。お盆、しかもこのような天候の折に、一体誰が好き好んで野池に浮かぶだろうか…。
改めて、尾ビレを持ちバスの体を眺める。
…嬉しさがこみ上げてくる。
これだからバス釣りは止められない。…皆が言うのも納得である。「ありがとう」とバスに告げ、優しくリリースする。
「ありがとう」
そしてその後、同じエリアで少し探ってみたが、これ以上のバスが出ることはなく…
午後2時、タイムアップ。
だが、帰宅は3時を過ぎようとしていた。
…ランカーが出てしまうと知らぬ間に、ゴミ拾いの時間が長くなってしまう。
フィールドとバスに感謝、感謝、
感謝。
[フィッシング動画]
バス& 野池画像−野池118−photo gallary
バス画像−野池118
野池画像−野池118