野池126−釣行記−FishingTrip
野池情報−2008/10/25
気象・野池状況 |
|
天候 |
曇り |
最高気温 |
20℃ |
風 |
弱風 |
平均水温 |
18℃ |
水質 |
良好 |
basstank釣行記−2008/10/25−10:30〜17:30
本日は遠征、新規野池開拓。初めてのフィールドとなる、大規模野池へとやってきた。
ここもやはり、減水か…。
整備護岸周辺の水は、極めてクリア。しかし、水量は約3mの減水。プレッシャーは高そうだ。
釣行前に、周囲を見渡すと陸っぱり先行者の姿が…声をかけてみる。
「こんにちは」「こんにちは」…「釣れますか?」「…ダメですね」
そのバサーは、笑顔で横に顔を振るだけ…。相当厳しいようだ。
どうやらここは大人気フィールドの様子。県外ナンバーの車が何台か行ったり来たりしている。私自身も、このフィールドの評判は過去に聞いたことがあったが…バスは出るが、なかなか難しいよというような内容だった。
しばらく護岸沿いを歩いてみる。
…移動か、それとも…。難しいところである。
しかし、このフィールドは小規模ダムと同規模のもの。スペースは多い。…状況の良いエリアもあるはずだ。
出航までかなりの時間迷ったが、結局水面へ出撃することにした。
午前10時半。気温は20℃を下回っており、水温も17℃後半といったところ。
周囲のシチュエーションは、減水により露わになった岸際と、もし満水ならば最高の景観を築くであろう木々に覆われている。
堅い地層は少ないようだ…。そして、減水が長期に亘っているのだろう。土の層からは野草が元気良く伸びている。砂浜ならぬ「草浜」といったところか…。
そして、岸と水面の境界線を注意深く観察すると、少しの草が水に揺られている。これは、最近このフィールドが増水したことを意味している。大幅な増水というわけではなさそうだが…これがバスにとって悪条件となっていないことを祈る。
今回、バスのレンジは、そう高くないと判断。まず撃っていくルアーは、ディープも効率的に攻めることができる、バクラトスイマーを選択。
…ビッグベイトを撃ちたいという衝動を、何とか抑えての決断である。
目指すは、とりあえずバックウォーターか…初めてのフィールド、その全体像も把握しておきたい。
ここはその名こそ、〜池と名付けられているが、リザーバーのような地形。アウトサイドベンドにあたる、西側の岸沿いを流していく。
水は…あまり良くない様子。もちろん、岸際にバスの姿はおろか、ベイトの存在さえ確認できない。…まさに、生命感ゼロである。
バスは8m〜の深場におちているか…それとも、ディープに隣接するような条件の良いシャローへ避難しているか…。後者の可能性はあまり考えられないが…。とりあえず、岸際に放った後、深場まで落としながら探っていく。
リトリーブスピードは、多様。ステイさせるときもあれば、高速とスローを組み合わせる。あるいは、表層をただ引き。とにかく、本日のパターンとエリア、レンジを確立させなければ…。
…
しかし、全く反応のないまま、最上流部へと突入。
流れの真ん中、足元の水深は2mを切っている。…浅い。
そして、最近の増水を裏付けるように、緑鮮やかな野草がブッシュとして冠水している。
流れ込みからは鋭くカーブし、良い流れを作っている。そして、そのカーブの内側は岬状に迫り出しており、水の流れはより良さそうだ。
いかにも出そうなシチュエーション。ここはクランクを投げ、底を叩いていきたいところ…。
岬の岸際に放ち、足元までゆっくりと引いてくる。…『ゴツゴツゴツ』という感触は、足元まで続く。
地盤も良さそうだ…。
二投目…。一投目とほぼ同じコースを辿る。
『ゴツゴツゴツ…』
底打ちの感触が、いつバイトへ変貌するか…。楽しい時間である。
『ゴツゴツゴツ…ゴツゴツ、ブルルルッ!!』
バイトだっ!!竿先を震わすようなアタリ。バスの本日の元気に問題なしか…。
ゆっくりと、大きく煽りながら乗せる。
よっし!一本目!
コンディションはあまり良くなさそうだが、なかなかいいサイズ。…フックが口の中へ収まっていないのが少し気になるが。
とりあえず、このフィールドの初バス。読みどおりのヒット、そして、クランクでのキャッチもやはり嬉しい。
シャローにバスがいる…。このことは、素直に喜ぶべきか…。
しばらく、最上流部を探ってみることにした。
基本的には、クリアなフィールドではある。しかし、増水の影響だろう…所々、濁りも残っている。
ここで、真新しいウィードの中を攻めるため、3インチヤマセンコーのノーシンカーリグを選択。バスが活発にベイトを求めていることを期待するが…。
ノーシンカーリグを遠投し、ほぼ水面直下をジャークしながら引いてくる。
ヤマセンコーの魅せるそのアクションは、当然、シルエットの小ささをカバーし、スレたバス、低活性のバスさえも誘惑することだろう。
そして、フォールはもはや反則技。その時に発生する振動は、バスの食欲を激しく刺激する。
様々な応用が可能なノーシンカーリグ。自由自在にリグを捌けるのも、この釣りの醍醐味か…。
『モコッ!!』
ほぼバジング状態だったワームの背後で、大きく水面が盛り上がる。…バイトだ!
しっかりとラインの弛みを取り、一呼吸置いてから、素早くフックを掛ける。
『ギーッ!!』
ドラグは快音を上げ、ロッドからは十分な重量感が伝わってくる。サイズアップか、コンディション良か…。
バスのライズに慌てることなく、その引きの強さを、ドラグ音をBGMにして楽しむ。…ライトタックルならではの幸せ。
…やった、40cmUP!!野池バスとしては大満足。…サイズ、コンディションともに文句なし!
それにしても、ほとんどトップでのバイト。…今日の状況は、相当良しか。増水、水の悪さ…危惧するほどのことではなかったのだろう。
これは今後、極めて有効なヒントとなってくるだろう。…ノーシンカーリグのジャークと言っても、あの水深とバイトの様子。本日は、強気の釣りが可能であることを証明してくれた。
天候も理想的な空模様。
どうやら、当たり日に、当たりフィールドに出会えたようである。
この後しばらく同様のリグ、クランクベイトを放った後、最上流部を折り返す。そして 再び、中流、下流へと下り始める。
…
…中流部の岸際は、そのほとんどが野草で覆われている。
…所々、倒木がストラクチャーとなり、木陰を作っているが。
ベイトも付いて、バスも…となると、やはり狙うはその延長か、根元か。
このようなシチュエーションで投げたくなるのは、やはりミノー。
先ほどのノーシンカーリグ同様、ジャークでアピールさせていく。
何もない空間でバイトが得られれば…。ポーズを入れながらその時を待つ。
…キャストは、かなりの精度を求められることも。倒木の隙間へ撃ち込み、それらに引っ掛かるかどうかのギリギリの勝負を挑む。
そして…
倒木に当たり、木の柔重い感覚…「引っ掛かったか?」と、思った瞬間!
『グングンッ!!』
バスが強烈にミノーを襲う。…まずい!引き込まれる。
バスはレイダウンを味方に付け、凄まじいまでの逃亡を魅せる。…「頼む」。祈るようにロッドを支え、その引きが収まるのを待つ。そして、強引にオープンエリアへ導こうとする。
…よっし。外れたようだ。
しかしその後も、バスの猛ダッシュは止まらない。楽しく耐えるだけの時間が続く…が、それも間も無く終了する。
これまた…なんと良いコンディションか。この体なら、あの強健なダッシュも納得できる。
思わず大台に乗ったか?と思うほどのファイトだった。
それにしても、今日のこのフィールド状況、そして、ポテンシャルは計り知れない。
「相当良いな…」
…ここまでの釣果で判断する限り、このフィールドは間違いなくAクラス。時期もあるのだろうが、バスのサイズ、特にそのコンディションが良い。しかも、釣り人が多いわりに、それほどスレている様子もない。
さて…あとは、サイズアップだな…。十分な釣果を得たが、ここからはチャレンジ。下流へ向かいながら、ルアーをバクラトスイマーに戻す。
と、ここから衝撃的な事件が立て続きに発生する。
まずは一つ目。ミノーでの一本と同様に、バクラトにて探っていると…倒木際で、ほぼトップでのバイト。そのサイズは…明らかに大台。
その大きな魚体をヒラ打ちながら抵抗する姿は、迫力満点であった。しかし、あまりにもテンションが上がり過ぎたためか、十分なストロークもなく巻きアワセ気味に…。
そして…足元へ寄せる間も無く、バスに翻弄されたままブレイク。…胸から何かが騒ぎ立つ感覚に陥る。
「相当大きかったけど…残念」
続いて、二つ目の事件。
それは、先ほどのエリアと程近い、岩盤と赤土が混ざるエリア。先ほどの光景を再び!と、何とか気持ちを立て直し、バクラトにて探っていると…。
『ドンッ!!!』
何かに強く押されたような衝撃が走る。ステイさせていたバクラトが、何者かに襲われたのである。
…しかし、今回はその瞬間を待ち構えていた。
間髪入れずに、思いっきりアワせる!
『クンッ、グンッ!!…フッ…』
強烈な抵抗と、爆発的な魚の走りを感じたその瞬間、ルアーの重みは消え…ラインが風に揺られ、虚しくなびく。
…
スナップが…破壊された。
濁りが入っていることから、大きな泳ぎを重視していたのだが…裏目に出たか。…いやまさか、2サイズのスナップが破壊されようとは。
底を取りつつ、フックを強く掛けるような釣りの場合、スナップは使用しないこと…その基本中の基本は頭にあったが…。このようなことは記憶している限り、初めての経験かもしれない。
ラインはフロロ20lb。直結させておけば…後悔しても遅い。モンスターの存在に心が湧き立つが、その出会い寸前での不手際…もう釣りをする気力もなくなる。
「大物への道は遠く険しいな…」
…自身の力量と考え、その全てに自ら呆れ、光を失う。
「はぁ…」
出るのは雄叫びではなく、溜め息。
「逃した獲物は、小さかった」
必死で頭に刻もうとする。…が、あの目に焼きついた光景と、手元にある伸びた金属片が、そうはさせてくれない。
…いつもの釣りをして、心を落ち着かせるか。
タンクリグ。このリグでフォローを入れつつ、平常心を取り戻すことにした。
先ほど、スナップを破壊されたポイント。湖流や地形を考慮しても、ここが一番のポイントであることは間違いなさそうだ。
岸際に放ち、カーブフォール。着底すると、1、2巻きして、再び落とす。…丹念に底を取りながら。
5mは落ちたか…。
深場における、タンクリグとの交信はまさに綱渡り。…呼吸を乱さず、集中する。
…
『ガンガンッ!!』
その集中も無駄だったか…。リグが激しく襲われ、アワせる間も無くドラグが鳴り響く。
すごいバイトだ。…そして、ファイトも…この重みは、いいサイズ!
『ギーッ、ギーギーッ』
これ以上、ドラグは締めれない。…しかし、着実にバスとの距離は縮まっていく。
ロッドを持つ腕が、早くも張り始めた。…これは、もう最高である。
そして、バスは次第に力を弱め…敗北する。
やったっ!!そして、重っ!!バスの顎を握る手も、次第に震えてくる。…重い。
このサイズで、このコンディション。本当に、この野池の潜在釣力には驚かされる。
…ふぅっ。とりあえず、あの2バラシは帳消しとは行かないまでも、テンションは取り戻せた。
…あのバイトも、このようなバスだったのだろうか。いや、まだまだデカかったはずである。時間もまだある。絶対に取り戻す!
しかし、このポイントはやはり良さそうだ。…また出ないだろうか。何気なく、同じエリアへリグを落とす。
フォール。7mほどまで落としたが、反応はない。そんなに上手くは…
『コンッ!』
アタった!小さなアタリに半信半疑、アワせると…
『ギューッ!!』
再びドラグが鳴り響く。もう腕がパンパンですが…、ブッコ抜ける装備でもなく…。嬉しい疲労だが、おそらく同サイズ。気は抜けない。
バスの逃亡に無理をすることなく、慎重に寄せる。
よしっ…少しサイズアップか。これまた、いいコンディションをしている。
まさに秋太り。今この池は、食欲の秋真っ盛りと言ったところか。
それにしても、立て続けの45cmUP。二投連続ヒットとは…。このポイントが、間違いなく本日一番であろう。
…しばらく、同ポイントを探ってみる。
しかし、反応はここまで。また、後で入りなおしてみるか…。まだ探りたいポイントは残されている。ここに固執することはない。
続いては、下流から中流へ上りながら、良さそうなポイントを撃っていく。
このフィールドには、その数こそ少ないものの、理想的な岩盤エリアが存在する。そして今回、釣行前半以外の反応は、全てこのようなエリア。
満水ともなればその姿を見失うが、目視で確認できるところは、減水時にできるだけ記憶しておきたい。特に、冬場など厳しい時期に、その成果が活かされるはずだ。
…何事も勉強である。
続いても同じく、タンクリグ、そしてフロリダリグも投入。
底を取っても良さそうな状況。となれば、これらの活躍は必死である。そして何より、もうワンサイズ大きなバスを狙いたい。
しかし…
サイズは、逆に下がり…。
このようなバスもいたのかと驚くほど。…それほど、ワンバイトごとに緊張感が走る。
もうこのフィールドにモンスターがいることは、確認済み。期待は大きくなるばかりである。
…時刻は、午後4時を過ぎ、残り時間も少なくなってきた。
「…あのポイントへ入りなおしてみるか」
装備は、スナップを伸ばされた際にセットしていたルアー。今回はライン直結。…リベンジなるか。
あの状況を再び…バラしたときとまったく同じコースを通す。今度は、水深2〜3mの中層をスイミング。
…
『ゴンッ!!』
明らかにストラクチャーにブツかった感覚ではない。その重みと張りを兼ねそろえた感触は、明確なバイト。
『ガッ!!』
今度は安心。今までの鬱憤を晴らすかのように、渾身の力を込め、アワせる。
よっし!
バスは元気良く、オープンエリアの深みを目指そうとする。…望むところ!
バスのパワーとは明らかにレベルの違うタックル構成。いくらバスが走ろうとしても受け止める。こちらの圧勝である。
やった!これまた…何というお腹。
この体型は…背と同じ角度で広がるお腹。サイズは目標に届かないが、そう見ることができないコンディション。
この野池は…すごい。
秋太りもあるだろうが、このようなコンディションは、この季節に限ったことではないのかもしれない。
良い野池というのは、ベイト、水それぞれが、通年恵まれている状況にある。魚影が濃く、アベレージも大きく、太い、綺麗。それは、バスの成長する環境が、理想的な循環を繰り返していることを意味している。
所謂、「痩せているフィールド」というのは、それらが全く機能していない、あるいは、バランスを崩してしまった場所を言うのだろう。その見分け方は多様だが、バスを釣り続けることで答えは得られる。
ここは、今回初めて出会ったフィールドではあるが、この出会いは永遠のものとしたい。そう思わせるフィールドである。
…さて、時間はもうない。
もう十分すぎる釣果は得られたが…まだ、あの逃したバスのことが気になる。…どこかに別のモンスターも必ず潜んでいるはずだ。
夕暮れ…投げたいルアーは多数ある。しかし、私の強みであるあのリグが、自然と底を捉える。
フロリダリグ…絶対的な自信を持つそのリグ以外に、最後の時間を懸ける責務は負わせられない。
秋…、そして、眼前の光景。ワームは、6.5インチカットテール。
岸へ平行に、岸から2mほど離して放ったリグ。水深は、3〜4mといったところか。
…
硬い底でポーズ。
…
『コンッ!!』
何度も夢に描くような、理想的な最高のバイト。スコーッンと軽快に、綺麗に入った。
『ガンッ!!』
このアワセの間合い、強度、どちらも私の中では明確に確立されている。…昨冬、鍛えたその全てが、ここでも活きる。
その後のファイトは、落ち着いたもの。バスに主導権を渡すことは一度もなく、ハンドランディング。
…
やった!!最後の最後で…嬉しい一本である。
そして、再び、これがここのアベレージサイズ、コンディション?と思わせるようなバス。
上から見下ろしても、迫力満点のお腹。
そして、午後5時前。ここでタイムアップ。
それにしても…もう、最高である。
私の釣行史上、間違いなくベスト10には必ず入るであろうフィールド。減水によりその景観の美しさは、今の段階で判定できないが、バスのサイズとコンディションは抜群。
本当に素晴らしいフィールドである。
したがって…
やはり大切にしたい。
素晴らしいフィールドを、一部の釣り人により汚され、放置されるのは許せない。他のフィールドも同様である。
次回も是非釣行したい。バスを釣りたい。…だから、拾う。単純な願いと考えだけで、ゴミはすぐ一杯になる。
これで少しでもフィールドが綺麗になってくれただろうか…。
バスも、ゴミも大漁大漁っ!
本日は、なぜか気分良く、ハンドルを握ることができた。
[フィッシング動画]
バス& 野池画像−野池126−photo gallary
バス画像−野池126
ブラックバス1匹目(サイズ38cm) |
ブラックバス6匹目 |
ブラックバス7匹目 |
野池画像−野池126