basstank-野池ブラックバス釣行記

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自作工程-コーティング

ディッピング

   塗装工程に続いて、コーティング工程に入ります。

   コーティングは、フィールドで障害物にぶつかるルアーの表面を保護するため、塗った塗料を保護するため、水による腐食から守るために行います。

   セルロースセメントというコーティング剤もありますが、今回のコーティング剤には、「ウレタン樹脂製」のものを用います。

   まず、ルアー表面に埃や木屑などが付いていないかよく確認します。

   そして、ルアー全体を瓶の中へ、どぶ漬け(ディッピングという)します。この時、瓶の中へルアーが全て入りきらなければ、ボディを二つ、あるいは複数に分け、ディッピングしていきます。

   今回は、3つのパーツをそれぞれ、ディッピングしていきます。

   そして、ディッピングの際に注意したいことは、「ゆっくりと静かにルアーを漬けていく」ということと、「ディッピング後にルアーから垂れてきた液を決して瓶の中へ入れない」ということです。

   急いで作業を進めてしまうと、コーティング剤とルアーの間に「気泡」が出来てしまう場合があります。

   後に、ヤスリ掛けで消すことはできますが、できるだけ避けておきたいものです。また、ルアーに一度付いてしまった液が、再び瓶の中へ入ってしまうと、残りのコーティング剤に悪影響が出てしまうので、絶対に避けましょう。

   ウレタン樹脂には、美しく強固なコーティングが、短時間で可能であるという長所がありますが、「長期保存ができない」という短所もあります。(お勧めのウレタン製コーティング剤は、「ACCELウレタンコートLR+」というものです。)

   セルロースセメントに比べ、そのコーティング剤の皮膜の厚さは非常に優れており、一、二回のディッピングでも十分なコーティングが可能です。ただし、ウレタン樹脂には、空気中の水分を吸収しながら硬化していくという性質があります。そのため、保存しているにも関わらず、微量の水分と結合しながら、「硬化」していってしまいます。

   したがって、早く使い切らないと液の粘度が高くなってしまい、最終的には、液の大半が残ったまま破棄しなければならないということが起こってしまいます。

   ラッカーシンナーで薄めながら粘度を調整しつつ、長持ちさせるということも可能ではありますが、ウレタン製コーティング剤については、早めに使い切るようにしましょう。

   なお、セルロースセメントには、皮膜が薄いという短所がありますが、乾燥にかかる時間が短い、あまり劣化することなく長期保存に向く、衝撃に強いという長所もあります。ウレタン樹脂以外にも、それぞれの性質を理解しながら、様々なコーティング剤を試みてもおもしろいでしょう。

乾燥と再ディッピング

   ディッピング後は、しっかりと「乾燥」させていきます。

   夏場は半日以上、冬場は一日ほどを目安とすればよいでしょう。 この乾燥の工程を焦ってしまうと、後でコーティングを重ねた際に、乾燥が著しく遅れてしまったり、コーティング剤が白濁してしまったりしてしまいます。気長に、ゆっくりと待ちましょう。

   ビッグベイトの場合、コーティング剤へのディッピングは、できれば2回以上行いましょう。

   これは、より強固なコーティング層を築くためです。岩壁やコンクリートに打ちつけられたり、巨大なフックや鋭いブラックバスの歯で傷つけられたりしても、それらに耐えうるだけの耐久性が、ビッグベイトには必要でしょう。

   2回目のディッピングを行う前に、しっかりと乾燥できているか、均一にコーティングができているか確認しておきます。 問題があれば、さらに乾燥させるなり、ヤスリ(できれば800番台)で少し整えるなりしていきます。

   そして、2回目のディッピング作業の終了後、残ったコーティング剤はしっかりと蓋をして、乾燥剤とともに日の当たらないところへ保管しておきましょう。

   続いて、仕上げの工程に入ります。


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