バスタンク-野池ブラックバス釣行記

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バスフィッシングのポイント-バイトのポイント

バイトの感覚

   「バイト(bite:餌に食いつく)」とは、ブラックバスがルアーに噛み付いたことを指す。 バスフィッシングでは、「アタリがあった」ことを「バイトがあった」と表現される。

   そして、バスフィッシングでは、様々な形でバイトが現れる。それらのバイトを上手く感じ取れるかどうかが、バス釣りの上手い下手を分ける、大きな要素の一つとなっている。

   最も基本的な「バイトの感覚」は、「ルアーを動かしていないのに、ロッドが引っ張られる」というものである。

   ルアーをキャストしリトリーブしていれば、当然ルアーは、水の抵抗を受けたり、水中に沈む木々や岩など様々な障害物にぶつかっていったりしてくだろう。

   そのときのロッドからは、「ググッ」、「ゴツゴツ」といったような感覚が伝わってくる。ルアーフィッシングの 経験が乏しい人は、その感覚がバイトだと勘違いする。あるいはバイトなのかどうかわからない という状態になる。

   わからなければ、リールを巻く手を止めればよい。

  それがもし「バイト」なら、止めたはずのルアーが不自然に引っ張られたり、ラインが左右に動いていったり、明確な反応が得られるだろう。

   「怪しかったら、動きを止める」

   これに尽きるだろう。障害物のない水中を、泳がすようなルアーを使用しているときも同様である。

   ロッドとリールの動きを止め、じっとロッドの先端やラインを見ながら、ロッドを持つ手の感覚を研ぎ澄ます。

  「バイト」の感覚を明確に得るためには、リトリーブを止めることが大前提である。

   さらに、ロッドとラインの成す角度にも配慮が必要である。

  理想は、90度。感度が最もよい、この角度を常に保つように努めれば、ルアーの状態も把握しやすい。

   また、「バイト」の出現にも様々なパターンがある。

  ラインがあまりにも不自然に緩む(ブラックバスがルアーを咥え、こちらに向かって泳いでいるため)、根がかりのように全く動かない、ルアーが真っ直ぐこちらに泳いでこない(多少の重量感を感じつつ斜めに泳いでくる)、など非常に多様である。

アワセについて

   「アワセ」とは、フッキング(針をバスの口に突き刺す)を確実なものにするための行為である。

   ブラックバスがルアーに噛み付き、自然とフックが口に引っ掛かれば良いが、引っかからないままにルアーを離してしまうかもしれない。

  また、噛み付いたと同時にフックが引っかかったとしても、その突き刺さり具合が浅いため、ファイト中に外れてしまうかもしれない。

   確実に、ブラックバスの口にフッキングさせるためにも、「アワセ」という行為は非常に重要なのである。

   「アワセ」のポイントは、一つ。それは、「豪快に」である。

   バイトがあったことをしっかりと確認した後、ロッドを一度倒し「助走」をつけ、一気にロッドを引き上げる。

  バスフィッシングにおいて、バサーが最も輝く瞬間である。

  強く、かっこよく、豪快にロッドを立てよう。見事、ブラックバスがフッキングすれば、『グッグッ』といった魚の引きを感じ取れるだろう。

   なお、ロッドを倒しつつアワセの「助走」をとる時は、同時に余分なラインを、必ず巻き取っておくことを忘れないようにしたい。

  これは、ロッドを振り上げる軌道全体を使い、ロッドのパワーをフルに利用し、アワセるためである。

   また、「アワセ」を豪快に披露したのに、残念ながらブラックバスがヒットしていない。揚がってきたのは、ブラックバスではなく「木の枝」だった。そのような場面も多いが、もしギャラリーや他のバサーがいた場合、「くそっ、バレたっ」という雰囲気を漂わせていれば問題ない。

   ただし、「アワセ」は、単に強ければよいというものでもない。

   上達してくると、バイトの様子で、ある程度ブラックバスの大きさを推測することができる。

   感覚だけではなく、引っ張る回数や頻度、ラインの走り具合、バイトまでに至った経緯などからも想像ができる。

  「アワセ」をより適切に行うには、ブラックバスのサイズに合わせた力加減も必要であろう。

使用ルアー別アワセ方

   ここでは、ハードルアー(プラグ類)、ソフトルアー(ワーム類)の使用ルアー別アワセ方を述べる。

オフセットフック使用時
ワーム内部に針先

   まず、ソフトルアーの場合、オフセットフック使用時のように、フックの先端をルアー内部へ 隠していることが多い。

  このような状態では、たとえバイトがあったとしても、そのままではフッキングまで至らない。もし、アワセを怠れば、フッキングする前にブラックバスが、そのままルアーを放してしまう可能性があるのである。

  また、フック以外の部分(ワームの尻尾など)に噛み付いている可能性もある。

   したがって、フック先端が露出していない場合、特にソフトルアー使用時には、アワセという行為が極めて重要になってくる。そして、このことは、釣果に大きく影響してくるだろう。

   また、ジグヘッドやラバージグ(ブラシ、ガード有時も含む)などを使用している時も、アワセは必要である。

   これらは、フック先端は露出しているが、フック自体はとても大きいことが多い。そして、ガード(ブラシ)も存在する場合があるという理由から、自然とフッキングするとは限らない。むしろ、他のルアーより強めのアワセが必要となる。

   ルアーの使用場所にもよるが、ラバージグなどの使用は、ヘビーカバーでの場面が多いだろう。強いアワセは、そのような障害物から、同時に引っ張り出す、引き離すという効果もある。そういう意味でも、強力で豪快なアワセの必要性は高い。

   そして、ハードルアーの場合、使用するフックは「トリプルフック」が多いだろう。果たして、この場合はどうだろうか。

  トリプルフックの場合、ルアーが動いている時のバイトも多く、自然とフッキングに至ることが、ほとんどではある。

  しかし、ソフトルアー同様、ブラックバスがルアー本体のみに噛み付いている、フックの先端以外のところに噛み付いているという可能性も考えられる。

   よって、たとえハードルアー使用時にバイトがあり、フッキングにも問題がないと思ったとしても、アワセは必要なのである。

  ポイントとしては、クランクベイトなどを泳がしているときに、不自然な重みや引っ張り感を覚えたら、その感覚をロッドに残したまま、ゆっくりと大きく引くようなアワセを行うとよい。

   また、ブラックバスの口には、非常に柔らかくフックも外れやすい部分がある。

  この部分にフッキングしていたとしたら、ファイトの途中にバラシてしまう可能性も高くなる。アワセという行為は、この事態にも有効である。

  アワセることで、脆い部分に引っ掛かっているフックを、より硬く強い部分に、強制的に引っ掛け直すこともできるのである。

  そして、元々、硬い部分にフッキングしていたとしても、その部分でさらにより深くフッキングさせることもできる。

   ブラックバスの口は、想像以上に大きく脆い。そして、非常に硬い部分もある。それらを常に、念頭に置き、アワセの重要性を意識しながらバイトを待つ必要があろう。


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